はじめに
毎週日曜日に開催される盆栽の競市で3年前に購入した黒松の盆栽です。
順調に育っていたのですが、昨年の春先に葉が左後方半分ほど茶色に変色しました。
原因はよく分からないのですが、おそらく葉ダニか?
対応も遅れたためそこの枝が完全に枯れてしまいました。模様木の予定で考えていたのですが・・・・予定変更を余儀なくされました。


この赤丸で囲んだところが枝枯れした部分です。
では、どの樹形にするか・・・
懸崖? 半懸崖? 文人木? もう一度模様木に・・・・よく樹形を観察していると、ある枝の流れに気づきました。そして偶然にも風が吹き葉が左に流れました。
樹形は?
そう、樹形は、厳しい自然環境の中で、常に一定方向から吹き付ける強風に耐え忍ぶ樹木の姿を表現した仕立て方、まるで「風が見える」かのような躍動感が魅力で、非常に情緒豊かなスタイル「吹流し」です。
それを自分が表現できるか・・そこは疑問ですが早速作業開始です。
まずは不要な枝の剪定。


吹流しにするには不要な枝、それは左の画像で摘んでいる枝です。
この枝を剪定することで、根本からの立ち上がりがしっかり見えていい感じに!


全体的に左に枝が流れるように樹形を整えていきます。銅線を巻き、枝全体を左にそして下向きに枝を整えていきます。


上部の枝も同じように銅線を枝を左に流れるよに整えていきます。


これで枝の整形は終了です。ここが正面です。

ジン作成
さて、今度はジンの作成です。


ジンの作成はそこまで難しくはありません。
最初にジンにしたい枝をペンチやヤットコで軽く挟んでいきます。表面の皮をほぐすような感じでそこまで力を入れません。
そうすることで、表皮が剥がれやすくなります。今まで生きていた枝だとちょっと強く皮を剥いでも意外と大丈夫です。しかし、完全に枯れた枝だと折れやすくなっているので丁寧に表皮を剥いでいきます。


これで黒松の吹流しでジン作成が終了です。
最後に
盆栽を育てていると、予期せぬ「枝枯れ」に直面することがあります。「しっかり消毒していれば…」という後悔の念に駆られることもありますが、実はその失敗こそが新しい美しさを生むきっかけになるかもしれません。
今回は、模様木として管理していた樹木が片側の枝を失った際、その個性を活かして「吹流し」へと樹形変更した実体験をご紹介しました。不測の事態に柔軟に対応するのも、盆栽の醍醐味であり、愛好家としての成長の証ですかね!


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