五葉松の緩やかな成長

五葉松の育成を始めて今年で3年目になりました。なかなか大きくなってくれいない・・・と言うのが正直な感想です。

このトレーで管理している五葉松は、四国五葉松で、赤石産と石鎚産の2種類です。今年に50粒ほど種を蒔いたもので、現在5本ほど発芽しています。

他の素材の種、ケヤキやモミジ、黒松と比べると発芽するのに時間がかかる印象で、発芽時期もバラバラ。早いものでは5月上旬頃。ピークは6〜7月頃ですが、中には翌年の3月頃に発芽するものもありました。

お陰で、「まだかな〜」と毎日この五葉松の発芽状態を見にいくのが楽しみで、土表面が盛り上がっていたり、すこしだけ乾燥している場所を見つけると・・・ついつい軽く掘って確認しています。

それはそうと、この五葉松。発芽した時の軸(幹)が太い。他の素材に比べると「倍」ほどもあり、がっちりしています。

基本、五葉松はこの発芽した状態のまま管理していき、来年の3月頃に鉢上げしています。

この素材は今年の3月に鉢上げした五葉松、2年生です。小さいながらもしっかり新葉を展開しています。

五葉松
黒松

この2年生の素材を鉢上げした時の根の状態がこちら。

下に伸びる(直根)は、黒松に比べるとそこまで展開していません、また横に伸びる根もしっかりあります。そのため五葉松は発芽しても黒松のように軸切り挿し芽にはしないで、来年の鉢上げ時に根の処理を行っています。

ではこちらが3年生。

タンポポの綿毛みたいにこんもりとしてきました〜。この1本1本が伸びて枝になっていくんですね〜。ようやくここまで成長です。

それでは年代別に並べて比べてみましょう。

冒頭で書きました。なかなか大きくなってくれない・・・・・それは、雑木類と比べると成長速度が緩やかであると言うこと、でもこうやって見るとしっかり年々成長しているのがわかります。

そして、この模様木の五葉松、何年生なのでしょうか?

昨年の競市で落札して模様木に仕立てていました。

さて、この五葉松くらいまで大きくなるのにはどのくらいかかるのでしょうね〜

余談ですがこの五葉松をよく見ていただくと、根元の立ち上がりから差し枝の間までに凹凸がありません。これは、接木をしないで、実生から育てられた素材です。

販売店でよく見かける五葉松の素材は、根元から立ち上がりの部分に凹凸があり違和感があります。聞くところ、黒松を台木にして五葉松を接いでいるそうです。

これは、好みの問題ですが、自分は接木をしないでそのまま管理した五葉松が好きかな〜

だから、焦らず急がずゆくっりゆっくり、五葉松の緩やかな成長を見守っていきます。

コメント